in 大濠公園
ここ1ヶ月いかないくらい、何も書かずにただ旅行したりダラダラしたり、甥を愛でたりして精神的にとても健康に過ごした。
そのうちに今年のヤンシナの結果が出た。
私は才能がないのだけれど、才能が必要な夢を持ってしまった。そうして、努力を続ければどうにかなると信じてしまっている。
夕方の大濠公園は涼しくて、子どもの声と鴨の鳴き声がして、平和の匂いが充満している。
書かなければすごく穏やかなのだ。すごく健康なのだ。
私の中に鋭い悪魔がいるのは判っている。綺麗事をなぞりたいのは私も一緒なのだ。サトくんの事は、全く他人事ではない。
いつまでこんなことを続けよう。コンクールに落ちて、平気なフリして働いて、素直な心はいつも、旅の中に捨てて帰る。
憎しみや嫉妬からは目を逸らす。挫折には背を向け、迫ってくる足音に耳を塞ぐ。
いつでも私は、酷く孤独なインナーチャイルドと会話をする。11歳の私が見つめてくる。夢に気付く少し前の、わたしが。
ままならないままの私がただ座っていても、その存在を優しく包み込んでくる、大濠公園の平和の匂い。いつまでもここに居たい。