大きな独り言

ありのままいる場所。

花束

小学生の頃、塾の同級生に「お前って真顔怖いよな」と言われ、そこから3年間くらい人と目を合わせられない期間が続いたことがある。「目を合わせようものなら顔が怖いと思われるんだろうな」という恐怖に囚われていた。

思春期頃、好きな人に「お前ってなんか一人でも生きていけそう」と言われるのが二回くらい続いた。今思えば、一人で生きられない人間なんているか、であり、守ってあげたくなるあの子だって実は一人でも生きられるんだぞと蹴ってやりたくなるが、その頃は死ぬほど落ち込みそれからまた3年くらい「誰かに特別な好意を持つのは嫌だな」という時期が続いた。

人の言葉を聞き過ぎてしまう時って誰でもあるし、意外にも自分が何気なく発してしまった言葉がその人に呪いをかけることがある。

だから私は常に「今言い過ぎてないかな」と恐れてしまうし、人に少しでも意見を求められて何かを言う時は「あ、でも私の言ってること本当に適当だからあてにしない方がいいよ」の一言を付け加える癖がある。

今になってようやく、「人の意見なんてまともに聞くな」と言える。

自分のこともよく分からない私たち人間が、他人様に言えることなんて本当はないのである。

父はたまに母に突然花束を買って来るような男なんだけど、最近は結構それっていいなと思う。会社の先輩は同棲中の彼女の機嫌を取るためによく花束を買うという。それも結構いいと思う。誰かを想って花を買うって、良い。

生まれた時から実は孤独な私たちが、お互いに干渉するなら極論「花束を買う」のような関係がいいのだと思う。人は言われなくても内省するし、言われなくても落ち込んで立ち直ったりする。なるべく注意し合いたくないし、生活に口を出したくないから、花束をたまに買いたい。

それが最近の結論である、というだけの日記。